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大胆かつ精密なサンプリング、無駄を削ぎ落とした流麗なコードとメロディライン、そして身体を自然と揺さぶるビート。その完璧なるコンビネーションを作り上げたのは、MCからスタートしながらも、インストゥルメンタルの音楽が持つ魅力に取り憑かれた新世代のトラックメイカー、インナー・サイエンス。遂にsoup-diskよりフル・アルバムをリリース!
インナー・サイエンスは、ヒップホップを出発点として、自らマイクを握り、自主でレーベル(oneowner records*1)も運営し、自作のリリースの他、エンジニアも担当し、DJとしてもミックス作品を発表するなど、25歳にして、既に大切な経験をいくつも積んできた。その経験によりもたらされた確かなスキルと地に足の付いた現場感覚、そして、怖れることなくビート・ミュージックの拡張を更新しようとする意志、それらがインナー・サイエンスの音楽を説得力のあるものに仕上げている。
アルバムに先行してリリースされた12インチ『Material Sampler』に収められた5曲(#2,#3,#4,#9,#12)が、この全15曲収録のフル・アルバムでもハイライトとなっている。シンプルなドラムに緩やかに導かれていくのが心地よい#2「Roaf」、ポジティヴな感情をダイナミックなブレイクに込めてインナー・サイエンスの音世界を最もよく伝える#3「Urbanlight Obscure」、これまたシンプルで骨太なドラムとガラスの破片を散りばめたような上モノが鮮やかな対比を描く#4「Squcing Lane」、細かなパーツのレイヤーが軽妙でパーカッシヴな世界を作る4つ打ちトラック#9「Bloom」、不穏当な導入部からオールドスクールなラストまで、アンバランスな要素をアンバランスなままに見事に束ね挙げてみせた#12「Twilight Appears」。さらに、冴えたドラム・ブレイクがクールな空気を構築していく#5「Simply Rabid」や#6「Ealrb」、#3と並んでインナー・サイエンスの特徴がよく表れた煌びやかな上モノとブレイクの織りなす#10「Under Pinning」、ブレイク物と同じ手法によってミニマルなエレクトロック・ミュージックへの果敢なアプローチを見せる#14「Recall Foeiding」や#15「Sign」といったトラック、そして、効果的に差し挟まれる各種インタールード・トラックが、本アルバム全体を聴き応えのある、豊かな流れへと導いていく。
インストゥルメンタルの魅力とは? 強さとは? そんな問い掛けに、しっかりと応えてみせる、この『Material』。ぜひとも、じっくりと耳を傾けてもらいたい。
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